on the road

カルチャーに関する話。

書きたいのは

当たり前だけど、「その時」と書くと、場面が転換する。たとえば、こんな感じ。

 

Aは昼から図書館で小論文の対策をしていたが、考えがまとまらずにスマホでLINEの未読メッセージをチェックしていた。その時、Bは、都内の美容院で髪を切ってもらっていた。

 

こう書いてしまうと、AとBは、全くの赤の他人ではなくなってしまう。単なる同時間の出来事、ということではなくなり、読者はAとBに共通項を見出そうとする。

 

それは、作者もそうだ。

 

先程のたとえの中で、Bにスマホを持たせて、LINEのやり取りをさせるもよし、Bは上京1年目の大学生で、AはBを追いかけるために受験勉強をしているが、勉強よりもBとのLINEのやり取りが気になってしょうがない、ということを書き連ねていくのもよし。もちろん陳腐だとは思うが、ここからどんどん肉付け、装飾していけばそれなりのオリジナリティが出てくるだろう。

 

物語を動かすのは、登場人物だ。登場人物の性格、他の登場人物との関係性次第で、物語の方向性は決まってしまう。

 

漫画家のゆずチリ先生が作品の中で話しているが、ストーリーを作るのは登場人物で、作者が用意できるのは状況だけだ。

 

矛盾のないストーリーにするためには、登場人物がやっておかしくないことをさせていくしかない。物語の構造だけ決めて、書き始めてしまうとご都合主義的になってしまうか、登場人物が単なるコマになってしまう(少なくとも僕は)

 

ワンアイデアをきっかけに物語を作るのは、アリだと思うが、長い話を作るためには、それでは足りない、ということに最近気づいたので、もう少しアウトラインを作る必要を感じている。今はまだ色んな要素を膨らませては削りの繰り返しだ。ただなんとなく書きたいものの方向性が見えてきた気がする。

 

来月には書き始めたいし、自分の作品を出すことの恥ずかしさみたいなものはもちろんあるが、頑張りたい。

 

まとまりのない話を書いたが、そろそろワールドカップの時間です。面白い試合を期待してます。