on the road

音楽・映画・小説・漫画・お笑い・ラジオの話。

夜更かしのせいではないということでお願いします。

年末年始の休暇が明けて、1週間ほどでようやく仕事をする身体に戻ってくる。寝正月を過ごしてしまったけれど、今年は連日夜更かしをしている。読書や勉強をしようとすると、今までのようなぐうたらな過ごし方をするわけにはいかなくなってしまうからで、体調が万全ではないのに、喫茶店に通っている。体調が一向に回復しないので、病院に行って、薬をもらって、服用したら元気になる。ぜんそくの吸入器を使うのは初めてでなぜか子どもに戻ったように感じる。

 

去年はだいたい週2~3回サウナに通っていて、それはそれでストレス発散にもなるし、気分転換には最適だが、僕の場合はサウナから帰ると寝てしまって、半日潰れてしまうことが多々ある。平日にサウナに行くと、帰ってから読書や勉強する気力はなく、布団の中に吸い込まれていく。だから、今年はサウナに通いすぎない生活にしようと思っている。自宅でのおふろ環境を充実させようとクナイプのバスソルトを買った。最近は安い入浴剤を使っていて、においは好きだったけれど、身体があまり温まらなかったのだ。クナイプを久しぶりに使うと、身体の温まり方が全然違う。寝付きも数段良くなったように思う。

 

新聞に共通テストの問題が掲載されていたので、現代文を解いた。今年も満点が取れなくてもやもやしている。電子上でメモできずに解いたからであると言い訳を自分に言い聞かせて無理矢理納得する。

 

最近、読んだ本は小川哲「君のクイズ」、乗代雄介「本物の読書家」、白井智之「名探偵のいけにえ」。

 

「君のクイズ」は、クイズ番組の決勝から話が始まる。最後の問題で相手が問題が一文字も読まれないうちにボタンを押し、正解する。なぜそのような正解が可能だったか、真相を追究する、といったはじまり。この物語のハイライトは、主人公が恋人と別れた後に参加したクイズ大会のシーン。クイズに正解するということは、今までの人生を肯定しうるものなのだ、ということが真に迫るくらい納得感があった。クイズプレイヤーにとっての矜持を感じて、面白い。平易な文章で書かれているから、読みやすい。

 

「本物の読書家」は、大叔父を高萩の老人ホームに連れて行くために常磐線に乗っていると、こてこての関西弁の男と居合わせて、本の話をしているうちに大叔父の過去の話になっていく。おびただしい数の引用が織り込まれたこの作品は、読書とはどういうものであるのかを思考する小説であって、僕はこういう類いの小説が好きだ。少し調べると、乗代氏もはてなブログユーザーであるらしい。親近感が湧く。

 

「名探偵のいけにえ」は、人民寺院という20世紀中頃にアメリカで創設された新興宗教集団自殺事件をベースにしたミステリー。本作では人民教会という名前で登場する。人民教会は、南米のガイアナでコミューンを形成している。事故で足がなくなったのに、足が生えたと思い込んでいる信者がいるし、周りの信者も足が生えたと信じていて、認知のズレが生じている。信者側のロジックで推理を展開したり、探偵側のロジックで推理を展開する等、多重解決する様は面白い。キャラクターが漫画っぽくカリカチュアされている感じは好みではないが、探偵が終盤提示するあるふたつの選択肢が残酷すぎて、最高だった。登場人物の感情よりもロジックを優先して組み立てられた物語だから、どうしてもキャラクターがコマのように思えてしまう場面があるが、ラストの吹っ切れた感じにすがすがしさすら感じてしまう。

 

映画は、「なぜ君は総理大臣になれないのか」、「香川一区」、「かがみの孤城」を見た。

 

「なぜ君は総理大臣になれないのか」と「香川1区」は、立憲民主党の支持者でなくても、自民党の支持者でも楽しめるドキュメンタリー映画。若い人も選挙を面白がれるきっかけになりうる映画だと思う。香川旅行に行く前に見ておけば良かった。「香川1区」の終盤の娘さんのスピーチにグッときてしまう。

 

かがみの孤城」は、辻村深月原作だから見に行った。僕の家からいちばん近い映画館は、西新井のTOHOシネマズで、運動不足だから1時間弱自転車をこいで見に行った。お昼ご飯はムルギーカレーを食べる。頭に思い描いていた味と乖離があって、あまりおいしく感じなかったが、店員のおばちゃんがとても親切だったし、良い店であることは間違いない。初詣も西新井大師で済ます。済ますという言葉は不適切だが、このとき、ここで済ませればいいじゃん、と思ったことは確か。おみくじは大吉。願望が「必ず叶うだろう。信じて過ごしなさい」と書いてあった。信じるので、叶ってほしい。甘酒を買いたかったけれど、映画の時間に間に合わなそうで断念する。

 

かがみの孤城」は、生きづらさを感じる中学生たちの話だ。原恵一監督作品ということを最後のスタッフロールで知る。ミステリー要素の部分に多少の無理があるのも否めないが、グッときた部分は生きづらさを抱えている、もしくはかつて抱えていた人たちの救いのきっかけになろうという志が作品全体を貫いているということだ。手を差し伸べる行為の美しさだけで泣けてしまうね。

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おみくじの健康の欄に「命に別状はないが、長引くことも」とある。これは今の体調不良のことを言っているのだろうか。夜更かししているとはいうものの、睡眠時間は確保できているから、体調不良が長引いているのは夜更かしのせいではないということで、ここは一つお願いします。