on the road

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11月最終週の土日と11月30日

一部の人はすでに知っているが、僕の会社で複数人で飲み会に行くな、とお達しが出ている。そう仕向けたのは自分だし、全社に発信する通達文を作成したのは自分なので、守らざるを得ないよな、と言うことで友達から誘われても断っている。申し訳ない。

 


コロナがなくても予定が埋まらないのに、土日をどう過ごそうか。そう悩みつつ、土曜日は朝7時前に起きる。健康的な生活を心がけるようになってからか、今年になってから平日と休日まったく同じ時間に起きてしまう。

 


早起きしたもののやることがない。どうしようとボーッと考えてスマホをいじっていたら、3つ隣の駅で9:15から『羅小黒戦記』を上映するらしいということで衝動的にチケットを買ってしまう。暇だから運動がてら自転車で3つ隣の駅まで移動する。距離にして12キロくらい。

 


『羅小黒戦記』って去年やってなかったっけ?と思って、調べたら去年やっていたのは字幕版で、今やっているのは吹替版ということらしい。声優陣が豪華だから字幕版しか見ていない人は、吹替版もぜひ見て欲しい。


『羅小黒戦記』は、中国のアニメ映画で、既にwebアニメシリーズがあり、今回の映画はその前日譚にあたる。何も知らずに見に行ける映画なので、安心して見に行って欲しい。

 

 

猫の妖精の小黒のキャラクタービジュアルが最高にキュートで、冒頭の森のシーンでの本当に猫みたいにぬるぬる動くところを見て、アニメーションに気合が入っているなあ!と興奮した。アクションシーンも素早いのに見やすい構図だし、カット割がたくさんあっても混乱しない。物語を抜きにしても十分見る価値のある映画だ。

 

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物語もシンプルなようでいて、善悪二元論で解決させない作り方でとても好感を持てた。物語の核心みたいな部分だからあまり触れないが、今見るべき映画のひとつだと思う。

 


休日の昼飯がいつもラーメンになってしまうのは僕だけですか?健康に多少気を使いたい年頃なので、ラーメン以外に好きなものを作らねばと考えていて、カレー屋を開拓する、というソリューションを編み出した。「『ラジオの時間』編集部」さんのTwitterアカウントがたまにカレーの写真を投稿しているのを見ていて、スパイスカレーって良いよなあ、と思ったのがきっかけだ。コロナで都内に出るのを控えているので、全然開拓できていないけれど。

 


ということで、昼飯はカレーを食べた。クマネコ印という浦和競馬場の近くにある夫婦2人で経営しているカレー屋だ。今はテイクアウト専門だけれど、人気だからかカレーを頼むときには何人もカレー屋の前にいた。さすが有名店。テイクアウトして、家で食べる(チャリで漕いで腹を空かせる)。カレーの細かい味の違いを知るほど色々食べているわけではないが、スパイスが結構効いているのに食べやすいなあということはわかった。野菜の素揚げもチキンも美味しい。また買いに行きたいと思う。

 

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家に帰ったら注文してたスニーカーが届いていてちょっとテンションあがる。昼寝して、おニューのスニーカー履いて銭湯に行って、サウナに入る。週1回以上サウナに入らないとダメな身体になりつつある。サウナ暦3年でもうすぐ4年目突入という感じだが、明らかに銭湯にいる時間が長くなっている。前までは1時間ぴったりで先頭から出るくらいのスケジュールを組んで、サウナに入っていたけれど、最近は2時間前後入り浸っている。自宅の風呂の入浴時間も長くなっている。大学生の頃は15分くらいで上がっていたのが、今では1時間くらい入っている。来年は全国のサウナめぐりてえ〜。

 


次の日の日曜も早く目が覚めて、運動がてら4つ隣の駅にあるIKEAに自転車で行く。距離にして13キロ。別に家具を買う予定はないけれど、来年の夏あたりには一人暮らしをしようか、と漠然と考えていて、部屋のレイアウトを考える材料にしたかったのだ。IKEAに行くのはそう言えば初めてだ。自分で家具を組み立てるのはクソだるいけれど、暇を持て余している自分ならやれるんじゃないかと思う。

 


ミニマリストになりたい自分として収納家具は最低限に納めたいんだけれど、思い浮かばね〜。とりあえずお金を貯めて欲しいものを買える準備はしておこう。

 


そんで、月曜日。午前中は有給を取っていた。健康診断で不整脈が発覚したので、再検査をしてその検査結果を聞くためだ。不整脈のほとんどは問題ないと再検査の時に先生から言われていたから、楽観的に日々を過ごしていたんだけれど、結果を聞く日の朝は少し緊張した。朝9時に予約していて、9時前に先生に呼ばれて、全く問題ないですとだけ言われてすぐに終了した。質問は何かありますか?と言われた時にサウナーとしてサウナ入っても大丈夫ですか?と聞いて、全く問題ないです、って言われて、心の中の自分がサウナ室でロウリュしていた(=嬉しかった)。

 

あまりにも早く終わってしまったので、家に帰って窓掃除したり、要らない本をブックオフで売ったりして過ごしていた。

 

充実しているっぽいけれど、着実にやることが無くなってきている。飲みに行きたいよ〜。早くコロナ収束してくれ〜。ボーナス早くくれ〜。

なかやまきんに君について

冗談めいたタイトルに聞こえてしまうかもしれないけれど、今年になってなかやまきんに君を好きになってしまったということについて書きたい。

 

なかやまきんに君を好きになったきっかけは確実にYotubeである。「ザ・きんにくTV」、「ザ・きんにくTV 2nd」というYouTubeチャンネルで筋トレについての情報発信をしていて、大体90万人くらいの登録者数だ。今年の中頃から見続けている。家で筋トレするときはほぼ必ず「ザ・きんにくTV」の筋トレ動画を見ている。

 

きんに君のダイエット理論は王道だ。

 

①正しいダイエットは、体重を減らすことではなく、体脂肪を減らすことだ。

②リバウンドしない身体を作るなら、筋トレをしよう。

 

食事を抜くような無理をするダイエットは、太りやすくなってしまうということをきんにく留学で得た知識を使って、わかりやすく解説してくれる。筋トレだけでなく、食事の取り方についても解説しているので、長期的に太りにくい身体を作りたいならぜひ見てほしい。

 

「ザ・きんにくTV 2nd」は30分ほどの長尺でディープな話をしているので、ランニング中によく聞いている。

 

筋トレYouTuberは何人もいるし、僕もいろんな人の筋トレ動画をたまに見たりするんだけれど、なかやまきんに君の動画を見続ける理由はなかやまきんに君の他者へ配慮する姿勢にとても好感を持っているからだ。

 

わかりやすいところで言うと、筋トレ動画に「初心者の方用」のやり方を必ず説明している。案外そういうことをしているYouTuberは少ない。

 

筋トレの話や食事の話をするときになかやまきんに君は、「もちろん個人差はありますけれども」とか「一概には言えませんが」といった言葉がよく出てくる。こういう言葉の端々にその発言に当てはまらない人々への眼差し、優しさを僕は感じる。

 

こじるりの炎上発言「筋トレをする意味がわからない」について反応した動画を見れば、なかやまきんに君がどれだけ全方位に配慮しつつ、筋トレの魅力を伝えようとしているかわかるだろう。

 

 

僕の周りには割と独善的な態度を取る人が多いけれど、なかやまきんに君を見習い、自分の発言がどう周りに影響を与えうるか、を考えて発言、行動するように努めたい。そう気持ちを新たにしました。

踏んだとこから星屑が

11月はうわの空だったように思う。夏から秋まで資格の勉強をしていた日々がそれなりに充実していたんだけど、10月下旬に旅行へ行ったものの、その後に何も予定がなかった。

 

会いたい人に会うのも憚られるようなこの頃だから、物欲をひたすら満たしていた。

 

たとえばスニーカーや洋服。もともと洋服をそんなひんぱんに買う人間じゃないが、あまりにも買わなすぎたのと、今の自分の感性からするとセンスの悪い服しかなかったので、買い漁った。多少満足した。スーツも買った。半額セールだから財布の紐が緩んで高いやつを買ってしまった。悲しい。ズボンのサイズが大きすぎやしないかと思うが、店員さんの言うことに従う。(痩せたら直してもらう)

 

ミニマリストになってやろうと思っているので、これからも過剰に服を買わないようにしたい。そう、ミニマリストになろうと思って大量に物を捨てていたのだ、最近。大掃除は寒くなる前にやった方が良いってテレビで見て、たしかにその通りだと思って、9月くらいから断捨離している。部屋から物がなくなると、精神も安定するように思う。部屋の乱れは心の乱れなんですかね。


spotifyでpop life musicを聴く。チェンソーマン回。大きな文脈で語ったり、アカデミックに語ってしまうその言語を大学にいるうちに獲得出来なかった、と感傷的な気持ちになってしまう。

 

 

word pressでブログを作ろうと思っていてまだ完成させてないんだけど、最初の記事はクンデラの『存在の耐えられない軽さ』で書こうと思っている。ブログで書くからには、読書感想文くらい自分に引きつけて書いてやろうと思っている。

 

今年を振り返るにはまだ早いけれど、今年読んで良かった漫画ベスト3をあげて終わりにする。

 

1.A子さんの恋人
2.君は放課後インソムニア
3.チェンソーマン

 

A子さんの恋人 1巻 (HARTA COMIX)

A子さんの恋人 1巻 (HARTA COMIX)

 

 

 

 

 

 





 


12月はおいしいもん食べたいね。

何も出来ない

以前のブログで書いたかは定かではないが、最近まで宅建の勉強をしていた。今年で3回目の受験だ。合格率は大体15〜17%くらい。国家資格の中では難易度の低い資格らしい。

 

難易度が低い、というネットの情報に踊らされ、過去2回の受験は無意識になめていた。仕事と並行して、資格の勉強をするという生活リズムになれず平日はほぼ勉強せず、土日もどちらか片方で3〜4時間くらいしか勉強していなかった。

 

その結果、合格点マイナス2点とか3点とかそういう成績で落ちていた。惜しいと思う人がいるかもしれないが、宅建は1問1点、全50問の試験で、明確な合格点はなく上位15%くらいを合格とするように合格点は毎年変動する。合格点は大体35点くらいに落ち着く。ボーダー付近の点数を取る受験生は多いので、惜しくはない。マイナス2,3点で来年は受かるだろ、と余裕をカマスとまたマイナス2,3点くらいで落ちる。だから3点の差は高い。

 

今年は会社で手配してもらった講座を受講した。6月末くらいから毎週日曜半日くらい講座を受講する。途中夏休みを挟んだりして、全14回の講座で、受講料はテキスト込みで3万円くらい。会社でどれくらい負担してくれているか知らないが相当安い。予備校でちゃんと受けたら20万円くらいかかるらしい。最近『二月の勝者』という中学受験塾を舞台にした漫画を読んでいて、塾とか予備校業界は金がかかってしまうんだな、と思っていたので、より20万円の重みというかリアルさを感じた。

 

 

受講料は確か給付金で払った。残りは貯金した。

 

今年の宅建勉強時間を計算してみる。

前半の講座は大体6時間くらいで後半の講座は模試を解いて解説なので3時間くらい。

6h×8回+3h×6回=66h

 

メインの勉強法はスタケンというアプリでの過去問演習。スタケンアプリは過去10年分の問題が解けて370円という破格の値段なので、下手に問題集を買うよりアプリを買った方が良い。

 

アプリで問題を演習している時間が記録されていて、40時間くらい。

その他テキストで復習するのが多めに見積もって30時間くらい。

 

過去2回の受験で流石に知識がそれなりにあったので、130〜140時間くらいの勉強時間。ユーキャンのサイトだと、合格に必要な勉強時間が300時間とあったので、過去2回分の勉強時間を足したら、それくらいになるかもなあと思う。

 

中高の受験勉強の経験を思い出してみると、僕は要領良く覚えられるタイプでは決してなくコツコツ努力タイプだった。今年の勉強は時間こそ少ないもののほぼ毎日ちょっとずつ問題を解いて知識を定着させていった。今回の成功体験を生かして、今後の勉強に活かしたい。

 

資格を無駄に取る人にはなりたくないが、今後、どんな資格を取ろうか。行政書士司法書士あたりか。司法書士で開業すれば、年収も大台に乗る可能性が大幅アップなので、30歳になるまでは目指してみようかと思う。

 

全然話は変わるが(むしろこっちが今回書きたかったことだが)、最近、有名人の自殺報道が多いように感じる。僕の周りの人で自殺した人は幸いなことにいないが、息苦しさ、生きづらさを感じている人が多い気がする。原因は十人十色なんだろうが、弱者を叩く風潮が嫌になってしまったことが原因の大きなものなんじゃないかと個人的に思っている。弱者を叩く人を徹底的に糾弾する人も中にはいるが、僕はそのやり方が嫌いだ。Twitterでフォローしていた有名人が差別思想を持つ人に粘着して晒しあげる様を見て、この人は正義のふりをしているが、人権を否定しまくって、自分を優位に置きたいだけなんじゃないかと思ってしまったからだ。

 

コロナ禍を通して、だいぶ自分のメンタルが鍛えられたので、他者を思いやる余裕が出てきたので、最近は息苦しさ、生きづらさを感じる人たちとどう関わっていくべきなのかをお風呂に入っているときや寝る前に考えたりする。親しい仲の人であれば、積極的に話を聞いてあげたいんだけれど、微妙な距離感の友人、知人に対してはどうすれば良いのだろうか。下手に関わるとよりその人を傷つけてしまうんじゃないか、という不安もあって、何も出来ない、という状態になってしまう。触らぬ神に祟りなし、とはいうけれど、それは自分本位に考えすぎなんじゃないか。僕は今まさに困っている人に対して何かアクションできる余地はないかを考えたい。

 

いまだに結論が出なくて、今年はずっと考えてしまうんだろう。頑張っている人の救いになるような何かを生み出せるようになりたい。

将来について悩んでみる

色んなことの歯車が噛み合わない日々が続いている。最近『ベイビーステップ』を読んで、不安要素を紙に書き出してみる、という方法でピンチを突破している場面を参考にして、最近うまくいかないことを書き出してみようと思う。

 

 

確実に自分はスキルアップしていると感じるけれど、周りをうまく引っ張れていない。今までの社会人生活で人に仕事を振るのが下手なことを自覚したので、なるべくはやいタイミングで上司に仕事がまわらない宣言をして、助けを乞うことにしている。

だけれど、今の上司はあまりマネジメントが上手なタイプではないから、具体的な助けやアドバイスはもらえない。結局気合で残業してレベルの低い成果物を作り上げる日々を送ってしまっている。

グループ全体を自分なりに俯瞰したときにボトルネックになっているのは確実に自分の所属している部署だと感じる。先輩は最低限の仕事しかしないし、仕事の仕組みを変えようという人間が少なすぎる。

 

それもあって、2020年度はルーチン業務を頑張ることよりも業務の仕組みを再構築することに焦点を当てて仕事をしている。今年入った新人が超絶できる人だから、たくさん仕事を手伝ってもらっているんだけれど、それだけだとどうしても馬力不足で、自分のキャパ不足を嘆いている。

 

ここ1年近くで自分の職場環境の悪化が凄まじい。組織を強化していかないとまずいことになるはずなのに、どんどん優秀な人材を他部署に排出していることも気に食わないし、上司よりも自分の方が絶対うまく仕事を回せるし、より良い方向に導けると思ってしまう。最近、他部署の偉い人から褒めてもらうことが増えたのが今のモチベーションになっている。

 

ワークライフバランスとしては、今の会社はかなり良い方なんだと思うが、仕事のやり方がアナログすぎて、生産性が悪すぎるし、その無駄なことにみんな時間を割いていることに不満は抱くのに変えようとしないのがどうしても嫌になってきてしまった。

 

今の会社だとザ・平均の年収を稼げるけれど、自分の満足するレベルほどは稼げない。今の将来の構想は、今の会社で平均的に稼いで、投資や副業である程度の手取りを稼ぐ、というものである。今の自分の年齢だったら、一人暮らしした方が良いし、したいんだけれど、会社と実家が近すぎる+健康的な食生活を過ごしたい(ちょっと前身体が絶不調だったので)+今まで散財しすぎてしまったため、貯金したいという諸々の理由で実家生活を過ごしている。1年後には部署を異動できるはずだから、そのときには再度将来の人生計画を見直そうと思う。

 

会社員生活が向いていると思ったけれど、最近のイラつきは会社員特有のものなのだろうか。それだったら、会社員をはやく辞めたい。とは言っても、自分にスキルがないからそんなにすぐには辞められないので、好きなことに時間を費やすようにしないといけない。好きなことでお金を稼ぐ生活、というのをしてみたいので、サイトを開設してみたけれど、資格の勉強で忙しくてなかなか手をつけられていない。小額で貼るけれど、お金を使って、サイトを開設したので、ちゃんと自分のやりたいことを作り上げていきたい。

 

恋愛もコロナのせいでなかなかうまくいかない。気になっている人と会う約束を3月ぐらいからしているんだけれど、お互い体調を崩したり、仕事が忙しかったりでタイミングが合わない。コロナが若干落ち着いている今、会いたいものだが、資格の試験がもうそろそろなので、どうしようかと悩んでいる。本来休みのはずなのに、昨日今日と仕事をしてしまっていて、勉強がろくにできていないし。恋愛下手すぎて、告白の仕方が全くわからない。『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を観たので、なんとか気持ちを伝えられたらと思う。

石立太一『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』

どれだけこの日を待ちわびたことだろうか。この1年間はつらい気持ちになっていたとき、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を見て乗り越えていた僕としては、この『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を映画館で観たらそりゃ泣いてしまうだろうなあ、と思っていたら案の定号泣だった。1回観ただけ感想がうまくまとめられる自信がなかったので、2回観て何に心打たれたのか掴めた気がするので、書いていこうと思う。ネタバレしてしまうと思うので、まだ映画を観ていない人は読まないでください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


本作は、暗がりの中、轍の残った道をカメラがゆっくりと進みながら映すショットで始まる。時計の針の音も鳴っている。

 

そのあと、TVシリーズ第10話で登場した、アンの孫のデイジーが親と喧嘩しているシーンへと移る。(10話見すぎて、家の外観だけでアンの家だ!って思ってしまった)床が軋む音、時計の秒針が進む描写が一瞬挟まれたりしていることで勘の良い人は気付くんだろう。TVシリーズから時間が経過していることを。もう自動手記人形という職業が廃れている時代になっているから、デイジーへ自動手記人形の説明をすることもとても自然で、脚本の巧みさに唸らされる。

 

TVシリーズで登場した数多くのキャラクターのうち、第10話のアンの家族が選ばれたのは、このエピソードが人気があるからとか、泣かせてやろうとかそういう理由ではないと僕は考える。TVシリーズ第10話でアンの母は死んだ後も長い時間をかけて手紙を送り続け、アンに対して最大限の愛を伝えていた。第10話は他のエピソードに比べて"時間"という要素が大きかった。ガス灯は電気に、手紙は電話に変わっていった時代でなお変わらないもの、そういうものを描くにはアンの家族を作中に登場させるのが良いに決まってる。

 

京アニは無駄な描写が一切ないから、冒頭を見るだけで、この映画のテーマが分かってしまう。「変わりゆく時代の中で変わらないもの」。そう意識してみると絶えず変化し続けるものとして水や風が本作では多く描かれていることに気付く。終盤の月明かりに照らされた海の美しさはもう絶品。京アニの底力はほんとにすごい。

 

TVシリーズや外伝でよく使われていた小道具であるぬいぐるみが今回ほとんど出なかったなあと思った。「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」におけるぬいぐるみは、誰かに対する想いを反映している。ヴァイオレットの部屋に置いてある犬のぬいぐるみは少佐を待つヴァイオレットの想いを、アンが持っているぬいぐるみはなかなか一緒に遊ぶ時間が取れない母への寂しさを、テイラーが持っている熊のぬいぐるみははなればなれになってしまったエイミーへの想いが込められている。ぬいぐるみが使われなかったのは、それだけヴァイオレットが成長したからなのか、それとも今回は誰かを想うことより想いを伝えることに焦点を当てていたからなのだろうか。

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細かい部分への指摘を先に書いてしまって申し訳ないけれど、あと気になるのは、鳥の描写。鳥の描写はぬいぐるみよりも多く登場してきていて、本作でもバッチリ描かれていた。絶対登場人物たちの心情を表現しているんだろうけど、どう解釈するのが良いのかあまり噛み砕けずにいる。今後の人生でも見続けていくアニメだと思うので、引き続き考えていきたい。

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そろそろストーリーについて触れていこうと思う。
まずユリスの物語について。ユリスは病気でこの1年間で3回も手術している。もうやせ細っている彼は死期を悟り、両親と弟に手紙を送ろうとヴァイオレットへ代筆の依頼をする。CMでヴァイオレットが「伝えられることは伝えられるうちに伝えた方が良いと思います」って言ってたからてっきり手紙を書くんじゃなく直接伝える方向に物語が進んでいくのかなと思っていたがそうはならなかった。


ただ目的はあくまで自分が死んだ後、両親や弟を元気付けてあげたい、という気持ちだから手紙じゃないとダメ、というのもわかる。ユリスとヴァイオレットがゆびきりげんまんをするシーンもとても良かった。(この映画は、"手"が結構印象的に使われている。過去の回想でヴァイオレットがはぐれないようにギルベルトと手をつなぐシーンとか。)

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ギルベルトについて。TVシリーズでは、聖人の如く描かれていた彼の人間臭い部分がたくさん描かれていてとてもグッときた。ヴァイオレットが戦争でたくさんの人を殺めたことを"火傷"をしていたと表現していたが、ギルベルトもまた"火傷"をしていたのだ。彼は、ヴァイオレットのことを道具ではないと言いながらも戦争へ駆り出して人を殺めさせていたし、最後の決戦ではヴァイオレットの両手を失わせてしまった。そんな罪の意識を感じているのだ。ヴァイオレットが家の前でギルベルトを呼びかけているとき、ギルベルトは扉に背を向けて火にかけた鍋を見つめていた。このシーンでギルベルトも"火傷"していることを暗に示しているのだと感じた(考えすぎか?)。ギルベルトとヴァイオレットが罪の意識で苦しんでいる姿と『聲の形』の将也と硝子を重ねてしまった。多少意識してるんだろうな。

 

ギルベルトの"火傷"を癒すきっかけにもなったヴァイオレットの手紙には、ギルベルトへの感謝がたくさん綴られている。ヴァイオレットが前に進めるきっかけにもなった第9話でホッジンズが言っていた「してきたことは消せない、でも君が自動手記人形としてやってきたこともまた消せないんだよ」のセリフを思い出さずにはいられなかった。ギルベルトはヴァイオレットに対して、ひどいことをしてきたと思っているけれど、優しくしてあげたことが決して消えていないし、ヴァイオレットの生きるみちしるべになっているっていうのが最高。(アレンジされた茅原実里の「みちしるべ」がかかるのも最高)彼らの火傷を癒すかのような美しい海も最高。

 

この大団円で終わるんじゃなくて、デイジーが親に「あいしてる」を伝える手紙を書くところまで描くのがほんと素敵。時代が変わっても誰かを愛する気持ちというのは変わらないんだ、ってことを自然と理解してしまう。

 

冒頭の轍の道をヴァイオレットが歩くシーンがほんとのラストシーン。観る人によってさまざまな解釈をするんだろうけれど、僕はヴァイオレットがみんなの「あいしてる」を紡ぎ続けることやこれからも伝えこれからも誰かの思いを伝え続けるんだという京アニの覚悟と受け取った。

 

動員数もかなり多いと思うけれど、もっともっと色んな人に観てもらって、心打たれて欲しいです。以上!

久しぶりにイオン行った

今年の賞与支給日は7月1日。いつもは賞与支給日当日に賞与面談があって、査定期間中の評価をされる。賞与には良い記憶がない。社会人3年目までの僕はどう言葉を取り繕っても、「無能」感があり、同じ部署の人に迷惑をかけてしまっていた。仕事も大して面白くなかった。うちの会社の個人評価はS・A・B・C・Dの5段階の相対評価で行われる。営業職の人は個人評価に営業係数がかけられる。そのため、同期でも平気で僕より数十万多くもらう人がいる。(住宅メーカーあるある?)

 

同じ役職の人数が一定数いないとどんだけ無能でもB評価になる。無能だった僕にはとてもありがたかったが、賞与評価で上司が気を使いながら評価を伝えてくるのが嫌だった。経理の仕事をしていた時期は一度C評価を食らってまあまあ落ち込んだのを覚えている。3年目まで、仕事面ではまあまあ無能だったと思うが、本社機能に関する知識を一通り学んだので、知識面ではそれなりの成長をしていたんだろう。それに加え、3年目の後半から仕事に関連する本を何冊か読んで、会社の仕組みをもっとこうしないとダメじゃん!みたいな事がわかるようになってきて、4年目からは他部署からも自部署からも頼られるようになってきた。仕事のやりがいは、こういうところから感じ始めるのだろうか。

 

話を戻すが、今年は支給日よりも前に賞与面談があった。今の部署では同じ役職の人は2人しかいないので、普通ならB評価なんだろうけれど、コロナ対策でめちゃくちゃ頑張ったから、A評価狙えるかな、なんて淡い希望を抱きながら面談が始まる。詳細は省くが、A評価をもぎ取ることに成功した。こんだけ頑張ったんだから、当たり前だろ、と言う気持ちと頑張ってよかった〜って気持ちが混ざる。口元が緩みそうになるので、面談中はわざと険しい顔をする。会社全体としても賞与支給金額がUPしているようなので去年に比べたら、大幅なプラスだ。日経平均の雲行きがだいぶ怪しくなってきたので大半は貯金するが、残りの金額は旅行の軍資金にしようと思う。自慢をする奴は大っ嫌いなんだけれど、誰も読まないブログにこっそり自慢を書いても良いじゃないかと居直っている。

 

賞与の金額に気を大きくしてしまい、久しぶりに買い物に行く。木曜日、在宅勤務中に自室の物が多いのが異様に気になって、3時間半かけていらない物をゴミ袋にぶち込み、服が半分くらいなくなってしまったので、都内に出かけてイケてる服でも買おうと出かける準備をする。ただ元々ダサダサ人間なので、どこに行こうか逡巡していると地元のイオンで見たい映画がやっていることを知り、予定を変更してイオンに行く。映画の上映が始まるまで時間があったので、ユニクロで服を漁る。午前中にイケてる服を思っていたあの頃の自分はもういない。ファッションセンスが皆無な人間は、冒険しないでユニクロの機能性の高い服を着れば良いのだ。

 

皆さんはドラえもんのTシャツは買いましたか? ユニクロドラえもんがコラボしたと言うニュースを聞いた時、絶対買いたいと思っていたが、いざ店頭に行くと着こなす自信がなくなって買うのをやめてしまった。その代わりにエアリズムオーバーサイズTシャツを3枚買う。普段、Tシャツなんてライブでしか買わないので、1,500円でTシャツを買えることに驚く。

 

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「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」を見る。今日まで知らなかったのだけれど、監督がグレタ・ガーウィグだった。僕の好きな「レディ・バード」の監督・脚本を務めている。(もっと調べたら、「フランシス・ハ」の脚本を書いている。「フランシス・ハ」をいまいち好きになれなかったのは、当時の僕が未熟だったからなんだろうか。ただ、序盤に流れるデヴィッド・ボウイの「modern love」がバッチリ決まっている)グレタ・カーウィグのヒロインは自分のやりたいことに突き進める強さ、自由さ、奔放さを持っている、というイメージがあって、今作もまさにその通り!といった感じのヒロインで、脚本の妙もあって、むしろ「レディ・バード」を超えるくらい好きかもしれない、なんて思った。ティモシー・シャラメ演じるローリーの無邪気さもキュートだけど、中盤以降の展開に対する葛藤ももっと見たかったな〜。

 

 


『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』6月12日(金)全国順次ロードショー

 

明日は宅建の勉強しないといけないから昼間に出かけられないけれど、新しい靴を買いたいし、髪を切りたいし、「三体」の続編を読みたいし、サウナに行きたい。とにもかくにも早くボーナスを。